カズのゲームサントラレビュー

当ブログは、FFを中心にスクウェアのサウンドトラックのレビューをやっています。

ファイナルファンタジーIII オリジナルサウンドヴァージョン

発売元 NTT出版 NTT出版 NTT出版
プライエイド・レコーズ
  PSCN-5013 NTCP-5013
販売元 アメリカーナ・レコード ポリスター  ユニバーサル
発売日 1991年 1994年11月26日 2004年10月1日
価格 ?円 税抜1,942円
iTunes DL価格1,200円
曲数 44曲
作曲編曲 植松伸夫

 

Tr Title Time 解説
1 プレリュード 0'48 おなじみのアルペジオです
2 クリスタルのある洞窟 1'40 クリスタルのあるダンジョンは全てこの曲です
3 バトル1~ファンファーレ 1'53 バトルとファンファーレが連続して入っています
4 クリスタルルーム 0'28 クリスタルルームの曲
5 オープニング・テーマ 1'26 最初のボスを倒すと流れる曲。FFのテーマです
6 故郷の街ウル 1'43 ウルの曲です
7 悠久の風 2'06 フィールドの曲です
8 ジンの呪い 1'14 何か問題が起こっている街などの曲です
9 ダンジョン 1'07 普通のダンジョンの曲です
10 勇者の帰還 1'02 イベントをクリアして街に戻ってくると流れる曲です
11 山頂への道 0'41 山頂へ続く道と、インビンシブル船内の曲
12 小人の村トーザス 1'00 トーザスの曲です
13 ネプト神殿 0'57 小人でなければ入れないネプト神殿の曲
14 エンタープライズ海を行く 1'01 バイキングからもらう船の曲です
15 生きている森 0'43 生きている森の曲です
16 古代人の村 1'45 古代人の村の曲です
17 チョコボのテーマ 0'38 おなじみのメロディです
18 でぶチョコボあらわる 0'28 デブチョコボを呼んだ時の曲です
19 オーエンの塔 1'04 オーエンの塔の曲
20 ギサールの野菜 0'44 ギサールの曲です
21 ハインの城 1'22 ハインがいるダンジョンと、暗黒の洞窟の曲です
22 バトル2 1'39 ボス戦の曲です
23 レクイエム 0'37 全滅時の曲です
24 エンタープライズ空を飛ぶ 0'44 エンタープライズとノーチラス搭乗時の曲です
25 果てしなき大海原 1'17 大陸が沈んだ海のフィールドの曲です
26 水の巫女エリア 1'21 難破船船内で流れます
27 アムルの村 1'06 アムルと、ドーガの村の曲です
28 ピアノのおけいこ1 0'11 エリーゼのために」…らしい
29 ピアノのおけいこ2 0'06 「ねこふんじゃった」。拍手付きです
30 スイフト・ツイスト 0'38 アムルのバーで踊る時の曲です
31 4人組じいさんのテーマ 0'34 4人組じいさんが登場するときの曲です
32 隠れ村ファルカバード 1'00 ダスター、レプリト、ファルカバードの曲です
33 巨大都市サロニア 1'40 サロニアの曲です
34 潜水艦ノーチラス 1'53 ノーチラスが海に潜るとこの曲です
35 海底神殿 1'25 海底神殿、ドール湖での曲です
36 ドーガとウネの館 0'55 この曲のアレンジがFF9に収録されています
37 ノアのリュート 0'20 ノアのリュート演奏時の曲です
38 ウネの体操 0'30 ウネが目覚めた時の体操の曲です
39 巨大戦艦インビンシブル 1'24 インビンシブルで飛んでいる時の曲です
40 禁断の地エウレカ 0'45 忍者と賢者の待つ、エウレカの曲です
41 クリスタルタワー 1'14 クリスタルタワーの曲です
42 闇のクリスタル 1'43 闇の世界の曲です
43 最後の死闘 2'21 ラスボスとのバトル曲です
44 エンディング・テーマ 6'44 エンディングの曲です。「インビンシブル」~「OP」

 

お薦め度:★★★★★
 当初、オリジナル音源のCDの発売はなく、アレンジ盤「悠久の風伝説」のみの発売でしたが、ライナーノーツにもある通り、ファンの強い要望により、コレクターズアイテムのようなものとしてFF4のオリジナルサウンドヴァージョンの発売後に発売されました。

 ファミコン最後の作品となったFF3のサウンドは、シリーズ中No.1といっても過言ではないほど、素晴らしい曲が揃っています。心に響くメロディが多く、また様々なタイプの曲が揃っており前2作よりも表現の幅が広がっています。
 FF2では使われなかった、いわゆる「FFのテーマ」が、再度オープニングに登場し、一方エンディングでは劇中の曲をメドレーで流すという、現在のFFに通じる手法が初登場しています。また後にFF5で大活躍となる(?)「ピアノのおけいこ」も、このFF3で初登場しています。

 FF3のサウンドは、そのメロディーがとにかく素晴らしいです。3音のピコピコ音という音の制限があるファミコンにおいてメロディーは命ともいえるべき物ですが、今作ではそのメロディーが良いだけでなく本当に表情豊かで、その曲、または場面、場所のイメージを、簡潔にそして完璧に表すことに成功しているのです。ここに作曲家としての植松氏のすごさを感じずにはいられません。例えば、「山頂への道」。生き生きとしたリズムと、直線的なメロディーは、まさに山登りのイメージです。例えば、「潜水艦ノーチラス」。下にも書きましたが、たった3音でこれだけ海中をイメージさせる曲が他にあるでしょうか。
 曲の中で特に好きなのは、M40~42のラストダンジョンで流れる3曲です。

 

[Impressions]

02:クリスタルのある洞窟

 「キュルルルル」という落ちてゆく音から始まるこの曲。クリスタルのある重要なダンジョン専用の曲だけにプレイヤーを戒めるような、圧力を感じる重みがあります。

06:故郷の街ウル
 この包容力のあるメロディー、それが故郷を十二分に語ってくれます。

07:悠久の風
 何だかボーっと聴いてしまう、不思議な魅力があります。「進め!」的な派手な曲でもなければ混沌とした世界をあらわす曲でもない、この落ち着きを持った、微妙な感触がイイです。

12:小人の村トーザス
 小人の村らしく、曲もコミカルです。それでいて、メロディーはしっかりしていて飽きません。

16:古代人の村
 エンディング曲としても使えそうな、腰を据えた落ち着きがこの曲の魅力です。 ほっとひと息つけましょう。

20:ギサールの野菜
 トーザスに負けず劣らずコミカルです。一周20秒足らずですが、それでも印象に残る力があります。

25:果てしなき大海原
 浮遊大陸の外は一面海…その孤独感、空しさが曲にも乗り移ったようです。この哀愁漂う切ない雰囲気が心に深く響きます。劇中では一時期しか流れないのが惜しい曲です。

26:水の巫女エリア
 FF最初のキャラクター・テーマの一つです。オーケストラコンサートで演奏されるほどの人気があるんですね。温かさと哀しさが同居したような雰囲気が何ともいえません。

27:アムルの村
 「古代人の村」とタイプは違いますが、同様に落ち着いたムードがイイですね。透き通ったようなサウンドがそれを大きくさせます。

33:巨大都市サロニア
 巨大都市のイメージがそのまま曲にも出ています。勇ましいメロディーはサロニアのスケールの大きさを感じさせる、パワフルなものです。

34:潜水艦ノーチラス
 たった3音でこれほど上手く海中を表現している、この曲のスゴさはそこにあります。それにメロディー自体も幻想的で、素晴らしい曲です。

36:ドーガとウネの館
 ゲーム内の重要人物、ドーガとウネ。彼らが主人公、プレイヤーに伝えたいメッセージがこの曲にも伝わっている、そんなイメージを感じられる曲です。

37:ノアのリュート
 非常に短い曲で、使用場面も地味ですが、よいメロディーを持っています。

40:禁断の地エウレカ
 最下層を目指すプレイヤーを刺激する勇敢なイメージのメロディーと、テンポの良いバックとが合わさり、素晴らしい一曲になっています。

41:クリスタルタワー
 ラストダンジョンの雰囲気が、これでもか、というくらい出ていて大好きです。またイントロが聞き手を引き寄せます。

42:闇のクリスタル
 そしてクリスタルタワーに続いて、この曲が来るからたまりません!セーブポイントがないのでそう悠長に聞いていられませんが、こちらもまさにラストダンジョンです。

ライナーノーツ:有り